ドラマ『良いこと悪いこと』は、複雑な人間関係と衝撃の事件展開で話題を集めています。今回は、物語の核心に迫る「真犯人」の正体について、ネタバレを含めて考察していきます。まだ視聴していない方はご注意ください。
しおん（瀬戸紫苑）の過去と成長
主人公のしおん、後の瀬戸紫苑は、小学5年生のときに5年1組でリコーダーの発表中に「ド」を間違えたことをきっかけに、「ドの子」と呼ばれていじめを受けます。夏休み明けに転校し、その後ピアニストとして成長。子どもの頃の夢であったピアノリサイタルを開催するまでになります。
トラウマの再発と悲劇
しかし、大人になった瀬戸紫苑は過去のトラウマから完全には解放されていませんでした。高木が子ども・花音を連れて紫苑のピアノ教室を訪れたことをきっかけに、かつてのイジメの記憶がよみがえり、ピアノが弾けなくなります。苦悩の末、薬物によって命を落としてしまうという悲しい結末を迎えます。
宇都見啓が真犯人だった
紫苑の婚約者である宇都見啓が、一連の殺人事件の真犯人であることが判明します。彼の動機は、自殺した婚約者・紫苑への復讐です。事件の詳細は次の通りです：
- 貧ちゃん：マンションから突き落とされて死亡
- ニコちゃん：道路で突き飛ばされて死亡
- カンタロー：火事で死亡
- 大谷先生：冷凍されて死亡
- ちょんまげ：ナイフで殺害
なぜキングは殺さなかったのか
宇都見は「お前はいつまでも悪い子でいろ」とキングに言い残し、殺さずに去ります。これは、もしキングが殺されれば、紫苑の過去のイジメの全貌が明らかになってしまうことを知っていたためです。復讐の矛先は他の人物に向けられ、キングにはあえて手を出さなかったと考えられます。
残された謎と共犯の可能性
宇都見は6年1組の生徒ではないため、当時の情報を入手する共犯者の存在が考えられます。例えば：
- 卒業アルバムの黒塗りやタイムカプセルの内容を教えた大谷先生
- 校外学習の際に情報を漏らした可能性のあるトヨ
これらの人物が宇都見に情報提供を行っていたとすれば、彼が巧妙に事件を計画できた背景が理解できます。
まとめ
『良いこと悪いこと』の真犯人は、瀬戸紫苑の婚約者である宇都見啓でした。彼の復讐は、紫苑が経験した過去のイジメに端を発し、多くの登場人物を巻き込む悲劇的な結果となりました。物語は単なるサスペンスに留まらず、トラウマや人間関係の複雑さを描く点が特徴です。共犯者の存在や過去の出来事の背景も含めると、作品全体の深さをさらに感じることができます。