2025年11月、大分市佐賀関で発生した大規模火災。
漁港周辺から一気に燃え広がり、170棟以上・約4万8900㎡が焼失する極めて深刻な被害となりました。
発生から3日目を迎えても鎮火には至らず、住民は避難生活を余儀なくされています。
本記事では、
火元はどこなのか?
現在、鎮火状況はどうなっているのか?
なぜここまで大規模な火災になったのか?
これらのポイントを分かりやすく解説していきます。
火元はどこだった?見つかった遺体とは
現時点の発表によると、
火元とみられるのは佐賀関漁港近くの建物とされています。
この建物からは、性別不明の遺体が1名発見されました。
消防や警察が詳しい調査を進めていますが、
出火原因の特定にはまだ時間がかかる見通しです。
火元付近の状況
木造の建物が密集する地域 路地が狭く消防車両が入りにくい 高齢者世帯や空き家も多い
こうした地域特性が、火の勢いを加速させた可能性があります。
火災は鎮火した?現在の状況は?
2025年11月20日(木)15時時点では、
完全な鎮火には至っていません。
自衛隊のヘリも継続して上空から散水 地上では消防隊が延焼防止の作業を継続 立入規制で住民は自宅に戻れず
避難所には70世帯・108人が身を寄せており、
DMATや地元医師が体調面のケアにあたっています。
避難者からは、
「体がきつい……」 「家がどうなっているのか分からない」
という声が多く、不安な時間が続いています。
なぜここまで大規模な火災になったのか?
今回の火災が都市大火クラスにまで広がった理由として、
専門家は 「強風」 と 「木造密集地域」 の2つを大きな要因として指摘しています。
強風が飛び火を引き起こした
火災発生時、佐賀関周辺には強風注意報が出されていました。
北西の風が強く吹き、火の粉が遠くまで飛ばされたとみられています。
実際に、
約1.4km離れた島にまで飛び火が確認
という異例の状況になっていました。
飛び火とは?
火の粉が風に乗って飛び、離れた建物や草地に着火する現象のこと。
風速10m/s前後では、1〜2km飛ぶことも記録されています。
木造密集地帯で延焼が止められなかった
佐賀関の市街地は、
木造住宅が密集 空き家も多い 道幅が狭い ポンプ車が入りにくい
といった特徴を持つ「木造密集市街地」。
このタイプのエリアは、
燃え移りが早い 輻射熱で隣家が一瞬で着火 空地が少なく延焼が止まらない
という弱点があります。
実際、空撮映像でも黒く焼け落ちた建物がびっしりと並んでおり、
消火が非常に難しい状況が続いています。
日本では久しぶりの“都市大火”規模
今回の火災の焼失面積は約48,900㎡。
これは、1976年の酒田大火以来と言われる規模で、
日本では約50年ぶりの都市大火クラスだと専門家が分析しています。
木造密集地域は全国にも数多く存在しているため、
「他の地域でも起こりうる災害だ」という指摘も出ています。
まとめ
大分県佐賀関で発生した大規模火災は、
火元は漁港近くの建物 発生から3日目でも鎮火せず 170棟以上が焼失 強風と木造密集地帯が被害拡大の大きな要因 飛び火は1.4km先まで到達 避難生活は長期化の可能性
という非常に深刻な状況です。
出火原因や詳しい経緯は、今後の調査によって明らかになっていくと思われます。
被災された皆様の安全と、一日も早い復旧を心から願っております。
