厚生労働省は、刑事事件で有罪が確定した医師・歯科医師に対し、免許取り消しや業務停止などの行政処分を決定しました。 今回処分対象となったのは、医師16人、歯科医師12人の計28人。 なかには免許取消しという最も重い処分を受けたケースも含まれており、医療界に大きな衝撃が走っています。
なぜこれほど多くの医師・歯科医師が処分対象となったのでしょうか。 その背景と理由について、わかりやすく解説します。
今回の行政処分の概要
厚生労働省は2026年2月4日、医道審議会の答申を受け、医師および歯科医師に対する行政処分を正式に決定しました。 処分は2月18日付で発効される予定です。
対象者は、刑事事件で有罪判決が確定した医師・歯科医師で、内容に応じて以下の処分が下されています。
- 免許取消し:医師3人、歯科医師2人
- 業務停止:医師13人、歯科医師9人(3カ月~2年6カ月)
- 戒告:歯科医師1人
免許取消しとなった理由とは
免許取消しは、医師・歯科医師にとって最も重い行政処分です。 今回、取消し処分を受けたのは、主に児童や未成年者に対する性犯罪など、社会的に極めて悪質と判断されたケースでした。
例えば、健康診断で訪れた中学校で女子生徒の下着を盗撮した医師や、11歳の児童に対してわいせつ行為を行った医師などが含まれています。 これらの行為は、医療従事者としての倫理を著しく欠くものとされました。
業務停止処分の医師・歯科医師も多数
免許取消しには至らなかったものの、業務停止処分を受けた医師・歯科医師も多数います。 業務停止期間は、3カ月から最長2年6カ月と幅があり、違反行為の内容や悪質性によって判断されました。
業務停止中は医療行為を行うことができず、医師としての活動は完全に制限されます。 社会的信用への影響も大きく、実質的には厳しい制裁といえるでしょう。
なぜ刑事罰とは別に行政処分があるのか
医師や歯科医師は、国家資格を持つ専門職であり、高い倫理観と社会的責任が求められます。 そのため、刑事裁判での有罪・無罪とは別に、医療従事者として適格かどうかを判断する行政処分が設けられています。
医道審議会では、患者や社会からの信頼を損なう行為があった場合、資格そのものを維持すべきか厳しく審査されます。 今回の処分も、その考え方に基づいて決定されました。
医療界への影響と今後の課題
今回の一連の処分は、医療従事者全体の信頼にも影響を与えかねません。 多くの医師・歯科医師が誠実に医療に向き合う一方で、一部の不祥事が全体の評価を下げてしまう現実があります。
再発防止のためには、倫理教育の徹底や、問題行動を早期に把握する体制づくりが今後の課題となりそうです。
まとめ
今回、歯科医師・医師28人が免許取消しや業務停止などの行政処分を受けた背景には、刑事事件での有罪確定という重大な事実がありました。 特に免許取消しとなったケースでは、未成年者への性犯罪など、医療従事者として決して許されない行為が問題視されています。
医師・歯科医師は人の命や健康を預かる立場であるからこそ、高い倫理観が求められます。 今回の処分は、その責任の重さを改めて示すものと言えるでしょう。
