※ネタバレ注意 日本テレビ系ドラマ『良いこと悪いこと』は、替え歌・同級生の因縁・謎めいたチャットが絡む複雑なミステリーです。物語も終盤に入り、「真犯人は誰なのか?」「共犯はいるのか?」と考察が盛り上がっています。 この記事では、作中に散りばめられた伏線や行動の不自然さを整理し、真犯人と見られる人物像を深掘りしながら分析します。
事件の全体像と主要人物の整理
物語では、34歳になった同級生の男女が次々と殺害され、さらに元担任の大谷典代まで犠牲となります。事件の背景には「小6時代の記憶」「卒業アルバムの黒塗り」「替え歌」の存在が深く絡み、同級生たちは過去と現在の両面から追い込まれていきます。
主要人物は以下の通りです。
- ● 高木将(間宮祥太朗)…塗装業。主人公のひとり。
- ● 猿橋園子(新木優子)…記者。主人公のひとり。
- ● 小山隆弘(森本慎太郎)…アプリ会社経営者。米国在住。
- ● 桜井幹太(工藤阿須加)…居酒屋店主。火災後の動きが不審。
- ● 大谷典代(赤間麻里子)…元担任教師。
- ● 東雲晴香(深川麻衣)…猿橋の同僚記者。
- ● 羽立太輔(森優作)…“ちょんまげ”。後半で失踪。
事件の特徴は?
- ● 替え歌の順番に沿って人が死んでいく。
- ● チャット「鷹里小学校の森」での謎の人物「博士」の存在。
- ● なぜか“同級生を覚えている人物”が曖昧にされている。
- ● 海外で仕事をしている小山が、事件の裏に妙に深く関与している。
最も怪しい人物は誰か?候補分析
【候補1】宇都見刑事(木村昴)… → 白(シロ)と考えられる理由
宇都見刑事は疑わしい描写があるものの、警察内部の行動規範や“ノックスの十戒”でいう「探偵が犯人でない」というルールを踏まえると犯人の線は薄いと考えられます。
- ● 身分を隠すのは警察官として自然。
- ● 自ら連続殺人としての捜査を上司に進言している。
- ● 探偵役(高木・猿橋)と同じく、“犯人だと物語として破綻する”タイプのポジション。
【候補2】桜井幹太… → 被害者であり犯人の線は薄い
火災後に奇妙な言動を見せた桜井ですが、死を偽装できない状況(検視必須)であることから生存説は消えるため、主犯ではありません。 ただ、桜井は主犯に利用されていた可能性があります。
【候補3】東雲晴香… → 共犯の可能性あり
東雲は事件当時に不可解な“消失”があり、記者として情報操作も可能な立場です。また、猿橋より仕事ができる描写がありながら冷遇されているため、感情的な動機もあり得ます。
ただし“主犯として成立する強い動機”が作中で明示されていない点が弱い。
【候補4(最有力)】小山隆弘(森本慎太郎)
もっとも犯人像に合致するのが小山隆弘です。
以下の理由により、伏線の多くが小山を指していると考えられます。
- ● 事件当時はアメリカ在住で“不在アリバイ”が作れる。
- ● 替え歌を作った張本人。
- ● 替え歌の順番に沿うように被害者が死ぬ。
- ● チャット「博士」への成りすましが可能な立場。
- ● 高木に“注意を促す人物”の存在を作り出していた可能性。
- ● 新事業の資金源が不明という“闇”を持つ。
- ● 羽立が失踪した直後、小山の行動に不自然な点が多い。
小山は犯行計画の設計者であり、実行役として他の同級生を操っていた可能性が高いと読み取れます。
伏線の読み解きと真相の鍵
① 替え歌は“犯行計画の台本”だった
小山が小6時代に作った替え歌は、ただの思い出話ではなく「殺害順序の暗示」として利用されていました。 順番通りに殺すことで不安を煽り、順番を外して混乱させることで真犯人の姿をボカしていたのです。
② 桜井の行動の不自然さは“犯人に利用された”証拠
火事後すぐに「新店を出す」と話していた桜井ですが、資金のメドが立つはずがなく、これは犯人(=小山)から資金提供を約束されていたサインと考えられます。
③ チャット「博士」の正体は小山説が濃厚
羽立とのやり取りで“同級生の記憶をかき乱す”ことができる人物は限られています。 また、小山はIT企業の経営者で、ネットワーク操作も得意。 羽立が失踪したのも「博士=小山」が接触したからと考えれば自然です。
④ 高木への“注意人物”は共犯者
ガラス落下事件で、高木にだけ注意を飛ばす人物がいました。 これは高木の性格(他人を助ける)を熟知した人物でなければ成立しません。 つまり、小山の指示を受けた“現場協力者”がいたということになります。
小山が犯人であると読み取れる決定的ポイント
- ● パズルのように散らばる伏線がすべて小山に集約される。
- ● 小6の替え歌、タイムカプセル、チャット、事件の順序など“情報の中心”が小山。
- ● ノックスの十戒「犯人は序盤に登場しなければならない」にもしっかり該当。
- ● 事件の動機(恨み、金、支配欲)を複合的に持つ人物。
以上から、主犯は小山隆弘、共犯(協力者)が東雲など複数名という構図が最も理にかなっています。
まとめ
『良いこと悪いこと』は、ただ“替え歌通りに人が死ぬ”だけのミステリーではありません。 同級生の記憶の曖昧さ、チャットによる情報操作、事件を取り巻く環境の複雑さを利用した“心理トリック”が物語の中核を成しています。
伏線を総合すると、最も犯人像に合致するのは小山隆弘。 さらに行動の裏には東雲や大谷などの一部人物が協力者として動いていた可能性も濃厚です。
物語がクライマックスに向かう中、どの伏線が回収され、どの人物が真の動機を明かすのか…最後まで目が離せません。
