北九州市の中学校で行われた家庭科の調理実習で、生徒が作ったピザを食べた後に複数の生徒が体調不良を訴え、6人が救急搬送される事態となりました。原因は「塩の入れすぎ」とみられています。なぜこのような事態が起きたのか、経緯や背景、そして塩分過多による体への影響について整理します。
何が起きたのか?事故の経緯
問題が起きたのは、1月23日に実施された家庭科の授業。ピザ作りの実習で、生地を仕込むクラスと、その生地を使って焼き上げるクラスが分かれていました。
ところが、生地を担当したクラスがレシピに記載されていた「塩3つまみ」という分量を正しく理解できていなかったことが判明。目分量で規定より多くの塩を加えてしまったとされています。
その生地を引き継いだ次のクラスがピザを焼き、試食。その約50分後、8人が体調不良を訴え、うち6人が救急搬送されました。幸いにも、搬送された生徒は全員回復しているとのことです。
なぜ塩の入れすぎで体調不良に?
学校側は、塩分の過剰摂取が体調不良の原因とみられると発表しています。いわゆる「塩中毒」に近い状態になった可能性があると指摘されています。
塩分過多が体に与える影響
塩分を大量に摂取すると、血液中のナトリウム濃度が上昇します。すると、体は濃度を下げようとして細胞内の水分を血液中へ移動させます。その結果、細胞が脱水状態になります。
主な症状としては以下のようなものがあります。
- 強いのどの渇き
- 倦怠感(だるさ)
- 頭痛
- 吐き気や嘔吐
- 脈拍の上昇
体重1kgあたり0.5〜1g程度の塩分摂取でも中毒症状が出る可能性があるとされており、特に体重の軽い子どもでは影響が大きくなりやすいと考えられます。
なぜ「3つまみ」でミスが起きたのか
今回のポイントは「3つまみ」という表現です。
料理に慣れていない中学生にとって、「ひとつまみ」の量はあいまいです。指の大きさやつまみ方によって量は変わりますし、「少しくらい多くても大丈夫」という感覚が働いた可能性もあります。
さらに、計量スプーンではなく目分量で加えたことが、結果的に大幅な塩分超過につながったとみられます。
調理実習における課題
今回のケースは悪意があったわけではなく、分量の理解不足と確認不足が重なった事故といえます。
- あいまいな表現の分量指示
- 目分量による計量
- 味見や確認の不足
- クラス間での引き継ぎ確認不足
これらが複合的に重なった結果、想定以上の塩分濃度になった可能性があります。
学校側の対応
市教育委員会は、塩分の摂取過多が原因と推察されると発表。今後は分量の明確化や計量方法の徹底、教員による事前確認の強化など、再発防止策を検討するとしています。
今回の事故を受け、調理実習では「正確な計量」の重要性が改めて浮き彫りになりました。
まとめ
北九州市の中学校で起きたピザによる体調不良は、レシピの「塩3つまみ」を誤って多く入れてしまったことが原因とみられています。
塩分の過剰摂取は脱水状態を引き起こし、頭痛や吐き気などの症状を招くことがあります。特に子どもは体重が軽いため、影響を受けやすいと考えられます。
今回の出来事は、料理における分量の正確さや確認作業の重要性を再認識させるものでした。今後の再発防止策がしっかりと講じられることが求められます。
