1999年に名古屋市で発生した主婦殺害事件。
当時32歳だった女性が自宅アパートで命を奪われ、2歳の息子だけが残されるという痛ましい事件でした。
それから26年――2025年10月、ついに事件は大きく動きました。
愛知県警は、名古屋市港区に住む**安福久美子容疑者（69）**を殺人の疑いで逮捕。
被害者の夫・高羽悟さんの高校時代の同級生だったことも判明し、世間に衝撃が走りました。
この記事では、安福久美子容疑者の人物像や家族構成、似顔絵との関係、そして26年間の沈黙の理由について分かっていることを整理して紹介します。
事件の概要
1999年11月13日、名古屋市西区稲生町のアパートで主婦の**高羽奈美子さん（当時32歳）**が首などを複数回刺され死亡しました。
現場には2歳の長男が取り残されており、警察は長年「未解決事件」として捜査を続けていました。
事件当時、犯人像は「40〜50代の女性」「身長160cm前後」「血液型B型」などとされていましたが、決定的な証拠が見つからず、長い間捜査は難航。
その後、DNA技術の進化によって現場の証拠が再鑑定され、安福久美子容疑者のDNAと一致。
2025年10月30日、容疑者本人が警察署に出頭し、翌日逮捕されました。
安福久美子容疑者の人物像とは？
安福久美子容疑者は名古屋市港区に住む69歳の女性。
近隣住民によると、10年ほど前に現在の戸建て住宅へ家族と引っ越してきたといいます。
「会えばきちんとあいさつしてくれて、優しい印象の人でした。警察の似顔絵を見ても、まさか本人だとは思わなかった」
普段は穏やかで目立たない生活を送っていたようで、事件との結びつきを想像する人はほとんどいませんでした。
学歴・職業
報道では学歴や職業は公表されていませんが、年齢から考えると1970年前後に高校を卒業している世代です。
愛知県内の公立高校に通っていた可能性が高く、事件の被害者の夫・高羽悟さんとは高校時代の同級生でテニス部仲間だったとされています。
当時はアルバイト勤務をしていたとも伝えられており、特定の企業に長く勤めていたわけではないようです。
家族構成と生活ぶり
家族構成については公式には発表されていませんが、報道によると夫と息子がいる家庭で生活していたとみられます。
近隣住民の証言でも「家族で引っ越してきた」との話があり、一般的な家庭生活を送っていた様子がうかがえます。
しかし、今回の逮捕でその家族も大きな衝撃を受けていることは間違いありません。
長年一緒に暮らしてきた家族にとって、事件とのつながりは想像すらしていなかったでしょう。
似顔絵と安福久美子容疑者の一致点
事件発生当時、警察は目撃情報などをもとに似顔絵ポスターを作成していました。
地元住民の中にはそのポスターを覚えている人も多く、「似ていたけれど、まさか本人とは思わなかった」と話す人もいたといいます。
26年という長い年月が経過したことで、外見の変化も大きかったと考えられます。
しかし、DNA鑑定によって疑いが濃厚となり、ついに容疑者として特定されたのです。
被害者の夫との関係
今回の事件で注目されたのが、被害者・高羽奈美子さんの夫である悟さんと安福久美子容疑者が高校時代の同級生だったという点です。
悟さんの証言によると、二人はテニス部に所属しており、学生時代に面識があったとのこと。
動機については警察が今後詳しく調べる方針ですが、長年の知人関係が事件の背景に関係している可能性も否定できません。
悟さんは26年間、事件現場のアパートを借り続け、犯人逮捕を信じてきました。
なぜ26年間も未解決だったのか
事件発生当時の捜査では、血痕や遺留物は見つかっていたものの、当時のDNA鑑定技術では精度が不十分でした。
また、安福容疑者は特定されるような不審な行動をしておらず、警察も決定的な手がかりを掴めなかったとみられます。
その後、科学捜査の技術向上により、現場に残されたDNAが再解析され、安福容疑者のものと一致。
26年の歳月を経て、ついに事件は大きな転機を迎えました。
動機は？今後の焦点
警察は現在、安福容疑者の動機や事件の背景について詳しく調べています。
被害者家族との関係性や、事件当時の状況など、まだ明らかになっていない部分が多く残されています。
なぜ26年経った今、自ら出頭したのか？ 被害者家族との間にどんな確執があったのか？ 事件当日、何が起きていたのか？
これらは今後の捜査や裁判で明らかになっていくでしょう。
まとめ
・安福久美子容疑者（69）は名古屋市港区在住の女性
・被害者の夫・高羽悟さんとは高校の同級生でテニス部仲間
・近隣では「穏やかで優しい印象」の人物だった
・DNA鑑定により26年越しに容疑が発覚
・事件の動機は依然として不明
26年という長い年月を経て、ようやく事件は動き出しました。
科学の進歩と警察の粘り強い捜査が、真実への道を開いたのです。
今後の捜査で、事件の背景や安福容疑者の心情が明らかになり、被害者と遺族の無念が少しでも晴れることを願うばかりです。