兵庫県の元県議・竹内英明さんが、SNS上で「でっち上げ」などと中傷され、大きな話題となりました。
一連の誹謗中傷はどのようにして広がったのか?その背景には、政治的な対立と誤った情報の拡散がありました。
この記事では、竹内英明さんが誹謗中傷を受けるに至った経緯と、その原因を時系列でわかりやすく解説します。
竹内英明とはどんな人物?
竹内英明さんは、兵庫県議会で長年活動してきた地方政治家です。
特に注目されたのは、兵庫県の斎藤元彦知事を巡る「パワハラ疑惑」調査の百条委員会に関わっていたこと。
県政の透明性を追及する姿勢から、注目を集める存在でした。
しかしその後、竹内さんはまったく別の形で世間の注目を浴びることになります。
それが「誹謗中傷」という形で広がってしまったのです。
誹謗中傷のきっかけとなった“ある事件”
元県民局長の妻のメールが発端に
2024年秋、斎藤知事の下で勤務していた元県民局長が自殺するという痛ましい出来事がありました。
その後、故人の妻が「夫は一死をもって抗議する」といった趣旨のメールを、議会に送信しました。
竹内さんはこのメールを、自身のブログで紹介しました。
しかしその投稿がきっかけで、一部の人物から「竹内がメールを捏造した」という虚偽の情報が流されてしまったのです。
虚偽情報の発信と拡散、立花孝志氏の発言が拡散の火種に
NHK党の立花孝志代表が、街頭演説や動画内で「竹内県議が妻のメールをでっち上げた」と発言。
この発言をきっかけに、SNS上では竹内さんに対する批判や中傷が一気に広まりました。
実際には、メールは妻本人が議会事務局へ送信した正規のものであり、捏造ではありませんでした。
しかし、一度広まった誤情報は瞬く間に独り歩きし、竹内さんの名誉を大きく傷つけました。
SNSでの中傷コメントの急増
動画やポストを通じて、ネット上では「竹内英明、許せない」「でっち上げ議員」などの投稿が相次ぎました。
後に分析で判明したのは、こうした中傷の半数以上が、わずか十数アカウントから発信されていたという事実です。
つまり、多くの人が批判していたように見えて、実際にはごく一部の発信者が炎上を煽っていた構図だったのです。
事実との食い違いと警察の対応
「逮捕予定」「取り調べ」もデマだった
立花氏は「竹内県議が警察の取り調べを受けた」「逮捕される予定だった」などの発言も行っていました。
しかし、兵庫県警は「そのような事実は一切ない」と公式に否定。
虚偽情報であることが明らかになりました。
竹内さんは、度重なるデマや中傷により精神的な苦痛を受け、法的措置を検討していると報じられています。
誹謗中傷が広がった本当の原因とは?
この件の大きな問題は、事実確認をせずに拡散されてしまった情報が世論を作ってしまった点です。
SNSでは「怒り」や「感情的な正義」がクリックを生みやすく、
一度拡散された誤情報は修正が追いつかないまま定着してしまう傾向があります。
また、政治的な立場や対立構造が絡んでいたことも、火に油を注ぐ結果となりました。
まとめ
竹内英明さんが誹謗中傷を受けた背景には、
一部の政治的発言者による虚偽の情報発信と、
それを鵜呑みにしたSNS上の感情的な拡散がありました。
結果として、「捏造」「逮捕」といった根拠のない言葉が独り歩きし、
一人の政治家の名誉が傷つけられる事態となってしまったのです。
今回のケースは、私たちが「情報を信じる前に確認する」ことの大切さを改めて考えさせる出来事でもあります。
