ドラマ『良いこと悪いこと（イイワル）』が、最終回10話「はじまり」をもって完結しました。
衝撃的だったのは、単純な「黒幕は誰か」という結末ではなく、“真犯人とは何を指すのか”を視聴者に突きつける構成だった点です。
本記事では、最終回の内容を振り返りつつ、
真犯人は本当に一人なのか？ 3人の共犯関係が意味するもの 「森のくまさん」の替え歌が示す伏線 東雲と今國はその後どうなったのか タイトル『良いこと悪いこと』の本当の意味 これらをネタバレありで徹底考察していきます。
『良いこと悪いこと』最終回10話 ストーリーネタバレ概要
物語の発端は、6年1組で起きていた瀬戸紫苑への壮絶ないじめでした。
東雲は、連続殺人事件の背景にそのいじめがあること、そして当時のリーダー格である“キング”が今も普通に生きていることを告発記事として世に出します。
その結果、花音が新たないじめの被害者になるという皮肉な連鎖が起こります。
一方、キング自身も過去と向き合わざるを得なくなり、心が揺さぶられていきます。
物語が進む中で明らかになるのは、宇都見・東雲・今國の3人が紫苑とタクト学園で出会い、彼女から「夢を持つこと」を教えられた存在だったという事実です。
しかし、紫苑は過去のいじめの象徴であるキングと再会したことをきっかけに、自ら命を絶ってしまいます。
その出来事が、3人を復讐と“いじめの根絶”へと向かわせました。
最終回の核心考察
真犯人は誰なのか？答えは「3人」
最終回で示された最大のポイントは、真犯人が単独ではなかったという点です。
実際に手を下した実行犯は宇都見ですが、東雲と今國も計画段階から深く関わっていました。
そのため、この事件は「共犯」というよりも、3人全員が真犯人であると解釈するのが自然でしょう。
殺害方法や具体的な役割分担はあえて詳細に描かれておらず、
視聴者に「誰が一番悪いのか」を簡単に決めさせない作りになっています。
連続殺人はどのように計画されたのか
物語の断片的な描写から、以下の流れが読み取れます。
- 宇都見がいじめの事実を盾に教師を動かし、タイムカプセルを掘り起こす
- そこから紫苑の夢が記録されたDVDを発見
- 3人はその「将来の夢」をなぞる形で殺害計画を立案
夢を奪われた者たちが、夢を模した形で復讐するという構図は、非常に皮肉で重いテーマを含んでいます。
「森のくまさん」替え歌は本当に伏線だったのか
作中で話題になった「森のくまさん」の替え歌通りに事件が進んでいった点について、今國ははっきりと「歌のことは知らない」と否定しています。
つまり、偶然一致した可能性も否定できません。
ただし、それではあまりにも出来すぎているため、
- 6年1組の誰かが宇都見に伝えていた
- 森先生など、別の人物が間接的に関与していた
といった“語られなかった余白”が残されています。
東雲と今國のその後はどうなったのか
最終回では、東雲と今國が明確に逮捕される描写はありません。
しかし、物語の流れや2人の表情から考えると、自首した可能性は極めて高いでしょう。
彼らは「正義のためにやった」と言い切れるほど幼稚ではなく、
自分たちが“悪いこと”を選んでしまった自覚も持っています。
そのため、この結末はスッキリとしたカタルシスよりも、
後味の悪さをあえて残す終わり方だったと感じます。
タイトル『良いこと悪いこと』が示すメッセージ
この作品のタイトルは、単なる善悪二元論ではありません。
園子とキングの対比が象徴的ですが、
「良い人」「悪い人」というラベルではなく、
人は常に選択の中で、良いことも悪いこともしてしまう存在だ
という現実を突きつけています。
そして重要なのは、
「どちらを選んだのか」
「その責任を引き受けられるのか」
という点なのではないでしょうか。
まとめ
『良いこと悪いこと』最終回は、真犯人を一人に限定しないことで、
視聴者自身に「正義とは何か」「復讐は許されるのか」を問いかける作品でした。
真犯人は宇都見・東雲・今國の3人 復讐の動機は紫苑へのいじめと喪失 伏線はすべて回収されず、考察の余地を残した
だからこそ、このドラマは終わった後も語り続けられるのでしょう。
あなたは、この物語を「良い結末」だと感じましたか？それとも「悪い結末」だったでしょうか。