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AWS障害が発生!なぜ起きたのか?原因や影響は?

2025年10月20日、米Amazonのクラウドサービス「Amazon Web Services(AWS)」で大規模な障害が発生しました。

日本時間の午後4時ごろから米国東部地域(US-EAST-1)を中心にエラーや遅延が報告され、SlackやPerplexityなど世界中のサービスにも影響が拡大。

多くの企業や個人ユーザーが一時的に利用できない状況となりました。

この記事では、今回のAWS障害の発生原因や影響範囲、そして過去の事例から見えるクラウドトラブルの背景を解説します。

目次

AWSで何が起きたのか?

20日午後4時ごろ(日本時間)、AWSの米国東部リージョン「US-EAST-1」で障害が発生しました。

最初に報告されたのは、AWSのデータベースサービス 「DynamoDB」 の技術的な問題。

その影響で、仮想サーバー(EC2)やストレージ(S3)、API Gatewayなど複数のサービスに遅延やエラーが発生しました。

午後5時過ぎには影響範囲が急拡大し、60を超えるAWSサービスでトラブルが確認される事態に。

Perplexity、Slack、Epic Gamesなど、AWSを利用する世界的なWebサービスでも接続障害が発生し、SNS上では「Slackのハドルが使えない」「ログインできない」といった投稿が相次ぎました。

午後7時過ぎには「復旧が進んでいる」とAWSが報告しましたが、完全復旧までには時間を要した模様です。

AWS障害の原因は?

AWSによると、今回の障害は米東部で運用しているデータベースサービス 「DynamoDB」 に関する技術的な問題が原因とされています。

このDynamoDBは、数多くのサービスの基盤として機能しているため、1つの不具合が波及的に他サービスへ影響を及ぼすことがあります。

AWSは午後6時ごろ、

「DynamoDBに関する技術的な問題を確認し、関連するAWSサービスや機能にも影響が出ている可能性がある」

と公式に発表しました。

AWSでは、過去にも ネットワーク障害・ストレージ障害・電源障害・人的ミス などが原因でトラブルが発生しています。

特に「US-EAST-1」はAWSでも最も利用者の多いリージョンであり、障害が起きると世界的に影響が広がりやすいのが特徴です。

影響を受けたサービス例

今回の障害はアメリカ東部発ではありますが、日本国内にも影響が波及しました。

SNSでは以下のようなサービスの停止報告が確認されています。

Perplexity(AI検索サービス) Slack(ハドル・通話機能など) Epic Games(ログイン・接続不良) Manus(開発者向けサービス)

AWSを利用している多くの企業のWebサービスが、部分的に動作しなくなる・レスポンスが遅くなるといったトラブルを経験しました。

なぜAWS障害は起こるのか?

AWSは世界中に「リージョン(地域拠点)」を持っていますが、中でもUS-EAST-1は古くから稼働している中核拠点。

多くのサービスがこのリージョンに依存しており、障害が起きると関連するAPI・認証・データベース処理などが連鎖的に停止する仕組みになっています。

さらに、AWSは複雑な分散構造を採用しているため、1つのシステムの異常が他システムに波及する「ドミノ障害」が起きやすいのも特徴です。

企業側でマルチリージョン対応(他地域のバックアップサーバー運用)をしていない場合、サービス全体が停止してしまうケースもあります。

過去のAWS障害は?

AWSの大規模障害は今回が初めてではありません。

過去には次のような例もありました。

2023年6月:US-EAST-1でネットワーク障害、Amazon・Disney+・Netflixなどで接続不良 2021年12月:DynamoDBの内部エラーで複数サービス停止 2017年2月:S3の設定ミスにより、多数のWebサービスがダウン

これらの共通点は、「集中管理された基幹システムの脆弱性」。

どれほど信頼性の高いクラウドでも、障害リスクをゼロにはできません。

そのため、企業は冗長化設計(バックアップ体制)や障害発生時の対応マニュアルを整備しておくことが重要です。

まとめ

今回のAWS障害は、米国東部リージョンで発生したDynamoDBの技術的問題が引き金となり、世界中のサービスに影響を与えました。

AWSのようなクラウドインフラは現代のインターネットの根幹を支えていますが、同時に「一点障害」のリスクも抱えています。

クラウドの恩恵を最大限に活かすためには、

マルチリージョン構成 定期的なバックアップ 障害発生時の迅速な情報共有体制

これらの対策が今後ますます求められるでしょう。

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